不動産の繁忙期は1月~3月。

その繁忙期がスタートする1月に、
無事、広告を出すことができた両親の家。

その甲斐あってか、ひと月目から
内見者がコンスタントに現れました。

中には、借家希望の方もいましたが、
まずは需要がありそうでひと安心。

家の売却は
最初の1か月がとても重要。

この時期に、いかに
「内見したい!」
と思ってもらえるかが、
早期売却へのカギになります。

販売開始から1か月が経っても、
内見者が数組程度の場合、
値引きをしなければ、
まず売れないのだとか。

その値引きも10万単位を毎週・・
ではなく、一度に思い切った
プライスダウンでなければ
効果がありません。

少しずつ値下げしても、
気付いてもらえないからです。

気付いたとしても、
「もう少し待てば、もっと安くなるかも?」
と思われ、結局なかなか売れないことに。

購入希望者というのは少しでも良い物件を・・
と、つぶさに物件情報を見ていますから、
いつまでも販売していると、
売れ残り感が漂ってきます。

すると次第に
「なにか重大な問題があるのでは?」
と嫌煙され、ますます売れ残ることに・・

そうしたことを考えると、
最初から一定数の内見者がいる両親の家は、
まずは好スタートを切ったと
安堵していたのですが・・。

ここで担当者から、まさかの提示がっ!

「この値段まで下げれば即、売れますよ♪」

この言葉で、私の中に担当者に対する
不信感がフツフツと湧き起こりました。

「今?このタイミングでですか?!」

担当者の見解はこうです。

内見したものの
購入に至らない理由の多くが
リフォーム費用への不安。

ならばここでイッキに値下げをして、
内見者が多いうちに売ってしまいましょう!

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担当者の言う事は理解できます。

私としても売れてもらわなければ困りますし
その為に値下げもします。

しかしそれは、買主から

「〇円なら考えてみても・・」
「〇円値引きしてくれるなら・・」

という具体的な
提示を受けてからのつもりでした。

なぜ、ここまでの値下げを
今、しなければならないのか・・?

担当者の提示した驚愕の値引き率と、
このタイミング、そして急かすような態度に、
私は、ある疑念を抱いてしまうのでした。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-28 17:00 | 実家考


家を売るとなると、それはもう、
不動産屋は俄然
やる気を出してくれます(笑)

賃貸物件にした場合、
不動産屋が得られる管理料は、
せいぜい賃料の10%。

しかしイザ売却となれば、その手数料は
『販売額の3%+6万円+消費税』分。

一件の取り引きで得られる額は
少なくとも数十万。

買主も自社が仲介すれば、
売主・買主双方から手数料が入り、
百万以上の儲けが得られるわけですから
当然です。

販売価格は、査定額に納得したので、
そのままの額で。

リフォームについては、
さんざん悩んだ結果、
「しない」ことに決めました。

理由は3つ

① リフォームをすると、していない箇所が
余計に古く汚く見える。

② リフォームしてキレイになっても、
気に入ってもらえるとは限らない。

③ リフォーム額を把握しているので、
その分、値引きで対応する。

リフォーム済でキレイであることと、
買主の好みであることは別問題ですよね。

家は大きな買い物です。

古くてもキレイなおウチの販売価格には、
リフォーム代が上乗せされています。

そんなリフォーム代が上乗せされた
お高い物件を購入しても、
趣味じゃなかったら
またリフォームしなければならない・・

もし私が買い手なら、
そのような物件には二の足を踏みます。

ですから、買ってくれる人には、
自分の好きなように
リフォームをしてもらいたい。

その為に、値引きには応じる・・
というスタンスを取ることにしました。

という訳で、クリーニングのみ依頼。

家一軒、丸ごとクリーニングを頼むと、
10万近くの出費です。

しかしさすがプロ。

隅々まで本当にキレイになり、
あの家独特の匂いも一切なくなりました。

その後、不動産屋が販促用の写真を撮り、
販売がスタート。

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ネット上に親の家が
掲載されているのを見た時は、
なんとも複雑な気持ちでしたね。

果たして売れるのか・・
どんな人が買ってくれるのか・・
という不安の一方で感じる
一抹の寂しさ・・

販売のスタートと同時に、
気持ちが揺れ動く、不安な日々も
スタートしたのです。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-23 17:00 | 実家考


あれこれ思い悩み、決定し、
行動するのは私ですが、
家の所有者である親でなければ
できない事があります。

それが、不動産屋との媒介契約です。

宅建資格がなくても、
個人間であれば不動産売買は可能です。

しかし、自力で買主を見つけ、
煩雑な売却手続きをトラブルなく
進めるのは極めて困難。

当然、不動産屋に
仲介してもらわなければなりません。

この媒介契約。種類は3つ。

『専属専任媒介契約』
『専任媒介契約』
『一般媒介契約』です。

『一般媒介』は複数の不動産屋に仲介を
依頼できますが、『専属専任媒介』や
『専任媒介』の契約を結ぶと、
他社に依頼はできません。

更に、『専属専任』の場合は、
たとえ自分で買主を見つけても、
直接売ることはできなくなります。

おススメは、やはり
『専任媒介契約』でしょうか。。

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『一般媒介』で複数の不動産屋から
同時に販売活動をしてもらうと、
早く売れるような気もしますが、
逆なんですね。

経費をかけ積極的に販売活動をした挙句、
他社が仲介した買主と契約されては
働き損ですから、どの不動産屋も
非常に消極的になります。

また『一般媒介』が最も不利なのは、
レインズへの登録義務がないこと。

レインズとは、国土交通大臣の認可を
受けた巨大ネットワークシステムで、
全国の不動産が登録されています。

システムの利用で成立する売買は、
毎年10万件以上。

私たちが登録情報を見ることは
できませんが、顧客のニーズに合った
不動産を見つけるために、
不動産屋にとっては欠かせないツールです。

このレインズ、『専属専任』は
契約から5日以内、『専任媒介』は
7日以内の登録が義務付けられています。

ところが『一般媒介』の場合は、
登録義務がないのです。

人気物件ならいざ知らず、古い空き家が
レインズに登録されないまま、
果たして売れるかどうか・・

また、『一般媒介』で複数の不動産屋に
売却依頼をした場合、内見の日程や
価格交渉の連絡が各社から入るたびに、
イチイチ対応しなければなりません。

そういった事も考慮し、私は父に
『専任媒介契約』を結んでもらいました。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-19 17:00 | 実家考

税金のハナシ


「やっぱり・・売ろうと思う」

改めてそう言った私に対する
父の態度はあっさりしたものでした。

「その方がいいかもね」
「売れるといいね」

父の言葉に「そうだね」と返しつつ、
ちょっとしんみり。。

そのあと、父には売却時にかかる
税金や手数料について説明しておきました。

当初、私は家を売却すると
莫大な税金がかかると思っていたんですよ。

でも、そういうケースは稀なんですね。

というのも、家は購入した時より
高い価格で売れることはまず無いから。

売却益が出て初めて、
所得税が課税されるのです。

しかも、その売却益(譲渡所得)も、
3,000万円までなら税金がかかりません。

これは『居住用財産を譲渡した場合の
3,000万円の特別控除』という
制度によるものです。

マイホームなら、3,000万円で
購入した家を、6,000万円で
売却しても税金がかからないのです!

・・って、田舎の古い一軒家で、
そんな売却益が出る話など、
あり得ませんが・・

ただ、この制度を利用するには
適用条件がありますし、
そもそも親が家をいくらで購入したかを
証明できないといけません。

購入時の契約書が残っていれば
問題ないのですが、あまりに古い物件で
購入費(取得費)が不明の場合、
取得費は売却費の5%と
みなされてしまいます。

とは言え、取得費を売却費の5%と
みなされても、自宅の売却であれば
3,000万円まで控除されますから、
莫大な課税額を請求されることは
少ないでしょう。

ただここで気を付けなければならないのは、
「自宅の売却」という点です。

この制度はマイホームの売却であることが
絶対条件なので、老人ホームへの転居後は
「自宅の売却」と認めてもらえません。

その結果、転居後に販売した家に、
わずかでも売却益が出た場合、
3,000万円の控除が受けられず
所得税が課税されるのです。

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でも大丈夫。

老人ホームへ転居した後でも、
3,000万円の特別控除を
受けられる方法があります。

それは転居から3年後の
12月31日までに売却することです。

3年以内に売却すれば、
たとえ売却益が出たとしても
控除を受けることができます。

ちなみに、売れるまでの3年間、
賃貸に出すことも認められています。

ただ、賃貸に出すと、売りたいタイミングで
売れない可能性がありますから、
やめた方が無難ですが・・

いずれにしても、我が両親の家は
売却益など出ませんので、
税金の心配はありません。

逆に古い家が本当に売れるかどうか・・
そちらの方が心配でした。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-15 17:00 | 実家考

貸す覚悟はあるか?!


その時の状況を
なんと説明したら良いのか・・

リフォームをお願いする施工会社を絞り、
JTIなど各所に連絡を取ろうとした日。

突然、私の奥底から
『賃貸にするのは、やめたほうがいい』
という想いが湧き上がってきました。

賃貸にすることは、
考えに考えて出した結論です。

あんなに魅力的な
『マイホーム借り上げ制度』

利用しない手はありませんよね。

それなのに、突然、
私の心にブレーキがかかりました。

イザ行動を起こす段になって、
急にためらいが出てきた・・とか、
少し不安になった・・というのとは
明らかに違うなにか・・

「売るべきだ」

という確固たる思いがそこにありました。

気が変わった訳ではなく、
降って湧いたこの感情。

ひどく混乱しつつも、
何か見えないチカラに
引き止められているようで、
このまま賃貸に向けて行動することは、
どうしても出来ませんでした。

そこでもう一度、熟考・・
というより自問自答したんです。

すると浮かび上がってきたのが、
私の中の「所有欲」

この親の家は、父のリタイア後、
両親が移り住んだ家。

私が同居したのは僅かな期間です。

ですから特に強い愛着や
思い入れというのはありません。

それでも人間というのは、
一度手にしたモノ手放す時、
惜しいと感じてしまう・・

どうしても執着や所有欲が
生まれてしまうのです。

たとえ古くて
決して使わないモノであっても・・

「両親の老後の資金のため」
という理由を笠に、私は無意識下にある
自分の所有欲が、賃貸にすると
決めていたのです。

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「あぁ・・確証バイアスか」

そう気付いた時、
本当の意味で冷静になれました。

私の心の奥底では、
賃貸ありきだったのです。

その結果、売却よりも賃貸の
メリットを過大評価していました。

逆に、賃貸物件のオーナーになることの
リスクは過小評価していたのです。

「私に大家になる覚悟はない!」

こうして私は、ようやく揺るぎのない
結論を導き出すことが出来ました。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-11 17:00 | 実家考

決断の時


「賃貸に出そうと思うんだケド・・」

私は父にそう切り出しました。

わずかな沈黙の後、
父は「うん、いいよ」
とOKしてくれました。

ひと口に空き家と言っても種類は様々。

賃貸用住宅、売却用住宅、別荘
などがあります。

総務省の調査によると、空き家のうち、
54.5%が賃貸用住宅を占めていました。

それほど、賃貸物件にするというのは
リスクがあるということです。

ではなぜ、賃貸に出そうとしたか・・

私なりに考えて導き出した結論、
そこに至るまでのプロセスを
父に説明しました。

老いた両親。
これから医療費がいくらでもかかります。

年金の他に、定期的に
収入を確保できれば・・との思いでした。

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そこで真っ先に考えたのが、
『マイホーム借り上げ制度』

この制度を利用すると、まずは一般社団法人
移住・住みかえ支援機構(JTI)が、
自宅を借り上げてくれます。

その後、JTIが借りたい人に転貸します。

借り手が入れ替わるたびに、
オーナーが賃貸借契約を結ぶ
煩わしさがないのが魅力です。

オーナーとJTIとの契約形態は、
「終身型」と「期間指定型」の2種類。

終身型はオーナーが亡くなるまで
借り上げてくれます。また、
オーナーの死後は相続人に
家賃収入が引き継がれます。

期間指定型はあらかじめ何年と決めて、
その期間だけ借り上げてもらう契約です。

期間指定型は、契約期間終了まで
中途解約はできません。

終身型は、JTIと入居者の契約が
3年ごとなので、このタイミングで
申し出れば、入居者に退出してもらい、
家へ戻ることが可能です。

どちらの契約形態も、
一度入居者が入居すれば、その後は
空室となっても家賃保証を
してくれるのが最大のメリット。

(但し、空室保証額は毎年見直されます)

一方、借り手側にとっても
メリットが多いこの制度。

機関保証会社を利用しているので、
連帯保証人は不要。

仲介手数料は必要ですが、敷金礼金はゼロ。

3年ごとに退出しなければならない
リスクがある分、家賃は相場より
安くなっています。

また、オーナーの承諾を得れば、
好きにリフォームが可能で、
退去時の原状回復も必要なし。

これだけのメリットがあれば、
借り手も見つかりやすいのではないか・・
ということもあり、この制度をぜひ
利用したいと考えました。

となると、家賃額を決めるためにも、
改めてJTIの協賛会社から
査定を受け直さなければなりません。

「じゃあ、その方向で手配するよ」

父に告げた私は、
親の家を賃貸物件にするべく、
いよいよ動き出しました。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-07 17:00 | 実家考


査定当日。

一通り部屋を見て回り、
不動産屋からは、あっという間に
概算の金額が示されました。

賃貸にする場合の家賃額と売却額・・

どちらも覚悟していた程の
安値ではないことに、正直驚きました。

スーパーや病院、学校や公園などが近く、
ファミリー層に人気のエリアであること。

築20年を超えてはいますが、
木造でないことが
評価のポイントだったようです。

そうは言っても、リフォームは必須。

不動産屋のアドバイスを基に、
内装や水回りなど、リフォームした場合の
見積もり額を数社に依頼することに・・。

数日後、待ちに待った
見積もり結果を見てみると・・

業者によって、金額にそこまで
大きな差はありませんでした。

しかし、どこまでをリフォームするか
によって金額がかなり変わります。

① クロスや畳など、最低限の
リフォームで賃貸に出すか。

② 水回りを含め高額な
リフォームを行って賃貸に出すか。

③ リフォームを行って、
売却してしまうのか。

④ いっそリフォームを
行わずに売却するのか。

それはそれは考えました。

夜中にうなされ、
白髪が増えちゃう程に(笑)

不動産屋からは、「リフォームをして
キレイになったからと言って、すぐに
借り手や買い手が見つかるとは限りません」
と言われていました。

『親の大事な不動産』

という事実だけでなく、そんな言葉もまた、
プレッシャーとして私に重く、
のしかかっていたのかも知れません。

いずれにしても、不動産が最も動く
1月~3月に広告を出せなければ、
絶好のタイミングを逸してしまいます。

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私が決断するための猶予は、
わずかしかありませんでした。




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by monomo-mino-uchi | 2018-07-03 17:00 | 実家考